インビザラインをつけたままの食事はNG!飲み物や食事の際の注意点と対処法を解説

大分大学医学部医学科卒業。医師として救急医療や在宅医療に従事し、マウスピース歯科矯正hanaravi(ハナラビ)を提供する株式会社DRIPSを創業。医療現場で予防の重要性や予防に取り組んでもらうことの難しさを痛感。美容という切り口で本質的な予防につなげる入口として、口腔という臓器に興味を持つ。口腔環境が多くの臓器に影響を及ぼし、多くの病気に繋がってしまうというポイントから予防について新聞・テレビ・WEBメディア等で情報を発信している。
 

ワイヤー矯正に比べて食事制限が少ないインビザライン矯正ですが、飲食するときにはアライナー(マウスピース)を取り外す必要があります。治療期間は1〜2年間と長期になることが多い歯科矯正治療だけに、食事についての不安や疑問がある方も多いのではないでしょうか。

今回はインビザライン矯正中の食事について、普段の飲食や間食などの際のよくある疑問や注意点について解説します。

インビザライン装着中の飲食がNGな理由

インビザライン矯正中は食事のときに装置を取り外す必要があります。その理由は、装着したまま飲食をすると装置と歯の間に食べカスが溜まり歯周病や虫歯の原因になるだけではなく、自身の歯やアライナーに色素が付着してしまったり装置が破損する可能性があるからです。

食べカスが溜まって虫歯の原因になる

唾液には殺菌作用があり、飲食をした後に唾液がまんべんなく口内に行き渡ることで虫歯を防いでいます。しかし、アライナーを歯に装着したまま飲食をすると、唾液は口内に行き渡らず殺菌作用が働かないまま、食べカスが装置と歯の間に溜まり続けてしまい、とても不衛生です。

大きく歯を削る治療が必要な虫歯ができてしまうと歯形が変形してしまい、アライナーが合わなくなってしまうリスクがあります。

インビザラインが変形する

インビザラインはポリウレタンなどの柔らかいプラスチックから作られています。食べ物を噛む力で装置を噛んでしまうと、割れたりヒビが入ったりなど破損する可能性があります。装置は一度破損してしまうと修復するのが困難なため、効果的な治療に繋がらなくなる可能性もあるので注意しましょう。

インビザラインに色素が付着する

色が濃い飲み物や色素の強い食べ物を口にすると、アライナーに色素が付着してしまいます。せっかく透明で歯につけても目立たないインビザラインが、色素で黄ばんでしまっては台無しです。ワイヤー型矯正とは違い取り外しできるのがインビザラインの最大のメリットなので、美しい歯を守るためにも色素が強いものを口にするときは必ずアライナーを取り外すようにしましょう。

『マウスピース矯正ブランドおすすめ7選。メリット・デメリットや選び方も解説します』 『マウスピース矯正ブランドおすすめ7選。メリット・デメリットや選び方も解説します』

ちょっとした間食に要注意

もともと間食をする習慣がある方は間食に注意が必要です。たった1口お菓子を口にするだけでもアライナーを取り外す必要があるので、慣れるまではとても面倒に感じる方もいるでしょう。また、間食のときに毎回アライナーを取り外せばいいという問題でもありません。

装着時間が短いと治療が成功しない

インビザラインは少しの飲食であってもアライナーに食べかすが付着するので、その度取り外す必要があります。しかし「間食のたびに取り外せば問題ない」と、1日に何度も装置を外してしまうことには大きな問題があります。

アライナーは1日に装着する時間が決められており20時間以上は装着しなければなりません。1日に3食の食事を摂る方であれば、3食の食事時間と毎回の歯磨きの時間は必ずマウスピースを外さなくてはならないため、それにプラスして間食をするとアライナーの装着時間が短くなってしまい治療が成功しないことがあります。

治療のためには間食しないことがベスト

間食をしてはいけない訳ではありませんが、間食をするとそれだけアライナーを取り外す時間が長くなってしまうので、間食の時間や回数を決めるなどの対策をしましょう。治療のためには間食ゼロがベストですが、間食や食事の制限がストレスになると長い治療期間が嫌になってしまいます。食事や間食に関わらずメリハリをつけて飲食をするように心がけてください。

インビザライン矯正中の飲み物は?

飲み物は間食以上に意識なく口にしている可能性があるので、普段コーヒーや紅茶、清涼飲料水をよく口にしている方は注意が必要です。

装着したまま飲んでもいいのは水、白湯、炭酸水

インビザラインを装着したまま飲んでも問題ない飲み物は、「糖分なし、色素なし、常温か冷たい飲み物」です。水、人肌に冷ました白湯、炭酸水がこれに当たります。この3つの飲み物であれば、インビザラインを装着中にどれだけ飲んでも大丈夫です。

装着中に避ける飲み物とその理由

アライナー装着中に避けるべき飲み物とその理由を解説します。

糖分が入っている飲み物

清涼飲料水やスポーツドリンクは糖分を多く含み、アライナーと歯の間に糖が付着し続けると虫歯や歯周病の原因になるので避ける必要のある飲み物です。また、味としては甘くなくても酎ハイやビールなどのお酒にも糖分は含まれています。透明でフレーバーが付いているフレーバーウォーターなども糖分が入っているので、水として考えてはいけません。また、人工甘味料を使ったゼロカロリー飲料も微量の糖分が含まれていることが多いので飲むときは装置を取り外してからにしましょう。

色素が強い飲み物

色素が強い飲み物はインビザラインと歯の間に色素が沈着し、アライナー本来の美しい見ためを保つことができなくなってしまうので、装置をつけたまま飲むことは避けましょう。また、もともとの歯にコーヒーのステインなどがついてしまうと「インビザライン矯正が終わったら歯が黄ばんでしまっていた…。」なんてことにもなりかねません。

熱い飲み物

熱いも飲み物は冬など寒い日には飲みたくなりますが、プラスチックでできたアライナーが熱で歪んでしまうことがあるので飲むときには注意が必要です。アライナーを外してから飲む分には問題ありません。糖分や色素がないとはいえ、変形の恐れがあるため熱めの白湯が飲みたくなった場合もアライナーを外してから飲むようにしましょう。

ストローを使えば装着中でもそのまま飲める?

ストローを使うと歯やアライナーに飲み物が触れずに飲めそうなイメージですが、ストローで飲んでも口の中に多少の糖分や色素が残るので完全にリスクをなくせる訳ではありません。また、熱い飲み物はストローで飲むと喉をやけどする可能性もあるので注意してください。

ストローを使うとあまり飲み物が装置や歯に触れずに喉に届くので、やむを得ず糖分や色素のある飲み物を飲むときには使うメリットがあります。しかし、飲んだあとはもうがいをして口内をゆすぐことをおすすめします。

インビザライン矯正中はメリハリをつけて食事を楽しもう

間食や飲み物は意識せずに口にしていることが多いので特に注意が必要ですが、それだけを気を付ければいいわけではありません。普段は意識せずに食事をしていますが毎日の食事はストレスなく効果的な治療にするために重要な要素です。ゆっくりと食事をしていたりテレビやSNSを見ながら食事をしていると、いつの間にか時間が経ってしまうものです。

毎回の飲食でのアライナーの取り外しや、食事時間の制限などは面倒に感じるかと思いますが、これも治療の一環として取り組んでみてください。また、インビザラインでの矯正治療を開始してから無駄な間食が減ったり、食事の時間にメリハリがついたことをメリットに感じてる方もいます。時間が経つにつれ徐々に慣れてくると普段通りの食事をより楽しめるようになります。

1.65万円から始められるマウスピース矯正「hanaravi(ハナラビ)

hanaravi(ハナラビ)の特徴

  • 月々1.65万円、33万円の低コスト
  • 最短3カ月で完了
  • マウスピースが自宅に届くので通院不要
  • 矯正中の悩みや疑問をいつでもLINEで相談できるオンラインサポートが充実
  • 矯正しながらホワイトニングできる