マウスピース矯正の相場は?マウスピース矯正の費用徹底比較

大分大学医学部医学科卒業。医師として救急医療や在宅医療に従事し、マウスピース歯科矯正hanaravi(ハナラビ)を提供する株式会社DRIPSを創業。医療現場で予防の重要性や予防に取り組んでもらうことの難しさを痛感。美容という切り口で本質的な予防につなげる入口として、口腔という臓器に興味を持つ。口腔環境が多くの臓器に影響を及ぼし、多くの病気に繋がってしまうというポイントから予防について新聞・テレビ・WEBメディア等で情報を発信している。
 

マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて安くできる矯正方法です。透明なマウスピースを使用しており、見た目も気にならないため、気軽にチャレンジできるメリットがあります。

ただ、マウスピース矯正には複数のシステムがあり、それぞれ運営会社が異なります。各歯科医院で扱っている矯正システムごとに価格が違うため、選ぶ際に価格面で悩むこともあると思います。

この記事では、矯正システムごとの価格やシステムについて比較しながら解説します

hanaraviのマウスピース矯正による治療例 実際の値段も紹介

マウスピース矯正の値段の相場はおよそ60万~100万円といわれています。しかし、部分的な矯正の場合など、安く矯正できる症例もあります。

まずはじめに、マウスピース矯正ブランドのhanraviの実際の症例と値段をご紹介します。

治療例①

マウスピース矯正の費用相場は?マウスピース矯正の種類を比較

このケースでは、出っ歯(上顎前突)の歯並びを約6カ月ほどかけて30万円程度の予算で矯正しました。出っ張った前歯がきれいに収まる歯並びに直されています。

治療例②

マウスピース矯正の費用相場は?マウスピース矯正の種類を比較

このすきっ歯の歯並びのケースでは、約6カ月間、30万円ほどの予算で矯正しました。2本の上顎の前歯のすき間が綺麗に埋まっています。

治療例③

マウスピース矯正の費用相場は?マウスピース矯正の種類を比較

こちらは前歯が不揃いにガタガタした歯並びですが、約7か月間、30万円程度の予算で綺麗に治っています。

マウスピース矯正とワイヤー矯正の値段を比較

マウスピース矯正と同様にワイヤー矯正も基本的に保険適用外であるため、費用は高額になる可能性が高いと言えます。

ワイヤー矯正とワイヤー矯正の費用を方法ごとにまとめると、下記のとおりです(人それぞれの症例や歯の状態によって異なります)。

マウスピース矯正の費用相場は?マウスピース矯正の種類を比較

マウスピース矯正の全体矯正の費用(60〜100万円程度)と比較すると、ワイヤー矯正の方が少し高くなります。また、マウスピース矯正で前歯のみなどの部分矯正(10〜40万円程度)と比較すると、さらに高額であることがわかります。

なお、奥歯を大きく動かす矯正を実施したい場合は、ワイヤー矯正の方が適しています。

一方で、歯科矯正には「部分矯正」と「全体矯正」という範囲別の種類があり、以下の表のとおり、それぞれ値段の相場が異なります。上下の前歯のみを矯正したい場合は、マウスピース矯正の方が費用を安くおさえられて、短期間の治療で済むケースもあるでしょう。

マウスピース矯正の費用相場は?マウスピース矯正の種類を比較

このように、矯正範囲についても矯正には種類があり、マウスピース矯正とワイヤー矯正のどちらが適しているかに関しては、費用と治療時間の兼ね合いもあるため、歯科医院でよく相談することをおすすめします。

マウスピース矯正の治療を進める流れと値段

カウンセリング・治療前診断

まず、マウスピース矯正の治療に入る前に、歯科医によるカウンセリングや治療前診断が必要です。無料で実施できる歯科医院もありますが、マウスピース矯正の費用とは別に5,000円程度かかるケースもあるでしょう。

レントゲン撮影・CT撮影・検査などの精密検査を実施した場合、6万円程度の費用を請求される場合もあります

また、精密検査によって虫歯や歯周病などが判明した場合、先に治療が必要となり、その分の治療費がかかります。

マウスピースの製作開始・矯正中

カウンセリングと治療前診断が終わると、個人にあわせたマウスピースの製作が開始します。マウスピースは、矯正する歯によって値段が異なります。

例えば、気になる部分や前歯のみなどを矯正する部分矯正であれば10〜50万円程度、奥歯から矯正する全体矯正であれば、60〜100万円程度が必要です。

このように、マウスピース矯正は保険適用外であるため、医療費は高額になる可能性が高いと言えます。また、歯科医院によっては月1回の来院で実施する調整費用として、6,000円程度かかる場合もあります。

保定期間

保定期間とは、マウスピース矯正の治療後に歯が元に戻ることを防ぐための保定装置を装着する期間のことです。

数ヶ月から1年程度、定期的な診察を受けるために歯科医院に通院し、保定装置費用と経過観察費用として合計6万円程度が必要となるケースもあります

マウスピース矯正の支払い方法

料金が高額になる歯科矯正では、支払い方法について確認することも重要です。以下で詳しく説明します。

都度払い型

都度払い型のシステムの場合、支払いは治療を受けるたびに行います。基本的に初回費用を支払い、マウスピースを初回作成してその後はマウスピースを受け取るたびに支払いを行います。

この場合、2回目以降のマウスピースの作成は任意のため、まずは試しに作成してマウスピース矯正が自分に合っていないと思った場合、それ以上の費用を支払うことなく辞めることができます。

また、歯並びに満足してマウスピース矯正を終了したい場合もドクターに相談した上で無駄な費用を支払うことなく終了できます。

総額制

マウスピース矯正には、都度払いとは別に「総額制(=トータルフィー)」の支払い方法があります。

総額制には、矯正期間が延長すると総額が高くなる都度払いのデメリットがありません。いっぽうで、総額制と違い、都度払いは早く治療が済めば安くなる可能性があるというメリットもあります。

総額制では、一括払いか分割払い(サブスクリプション型支払い)か選べます。

一括払いの場合、口腔内の診査診断を行い、カウンセリングで価格説明を受けて受診するか判断し、契約を結び一括で支払いを行います。分割払いの場合、月々の固定費を支払いを行います。

矯正した後、後戻りを防ぐためにリテーナーという装置を装着しますが、総額制でもリテーナーはマウスピース矯正の費用とは別途請求されることが多いです。

マウスピース矯正の種類

マウスピース矯正のシステム運営会社ごとに価格や流れが異なります。まずここでは、マウスピース矯正に関する種類とシステムについてメリット、デメリットを交えて紹介していきます。

インビザライン

システムと特徴

20年以上マウスピース矯正のシステムを広めてきたマウスピース矯正のパイオニアです。

最も歴史が長く、取り扱っている歯科医院が多いため、地方でもこの治療を受診できます。扱える症例も幅広く、奥歯まで動かせることが特徴です。

価格に関して

価格相場は部分矯正が30〜50万円がで、全体矯正が70〜100万円です。歯科医院によっては毎月の調整料が4,000円〜1万円かかるところもあるので事前に確認する必要があります。

キレイライン

システムと特徴

より低価格で高品質な矯正治療を多くの人が受けられるようにと開発された矯正システムです。前歯12本を重点的に動かすのが特徴です。

また、ホワイトニングと矯正治療を同時に行うことができるので、より見栄えのいい歯並びを実現できます。

価格に関して

都度払いと分割払い、一括払いの3つの方法があり、都度払いの場合、初回2万円(次回以降都度4万円)から始められる手軽な価格設定になっています。

分割払いの場合は、コース料金の総額を毎月分割で支払うため、月々の支払い計画が明確です。

一括払いの場合、都度払いよりお得な料金設定となっています。症例によってかかる総額は異なり、主に下記の通りとなっています。

程度 金額

  • 軽度 10〜15万円
  • 軽度〜中度 15〜20万円
  • 中度 20〜30万円
  • 重度 適用外

hanaravi(ハナラビ)

システムと特徴

hanaravi(ハナラビ)はサブスクリプション型支払いによる総額制のマウスピース矯正法なので、価格が一律で決まっています。歯列のガタつきの具合によって費用プランが異なり、短期的な矯正で済む場合は安いプランを選択することができます。

オンライン診療にも対応しており、LINEで気軽に矯正に関する相談ができるためモチベーションの維持がしやすいです。

価格に関して

初月2万円を支払い、それ以降は月額3万円を支払っていきます。症例別のかかる総額と治療期間の目安は下記になります。

プラン別・料金

  • Basicプラン(軽度の矯正) 月々1.65万円/24回 または一括払いで33万円
  • Mediumプラン(軽~中程度の矯正) 月々3.3万円/18回 または一括払いで49.5万円
  • Proプラン(中度以上の矯正) 月々3.3万円/24回 または一括払いで66万円

クリアコレクト

システムと特徴

2006年にアメリカで開発されたストローマン社が展開するマウスピース矯正です。ストローマン社製の3Dスキャナーと呼ばれるデジタル印象が取得できる特殊なカメラで口腔内をスキャニングして治療計画を立てます。

クリアコレクトのマウスピースは歯茎まで覆うような形になっているため、他の歯列のみを覆う形のマウスピース矯正と比べて保持性が優れているのが特徴です。

価格に関して

価格は30万円程度です。こちらもマウスピースの交換の回数によって価格が異なり、矯正期間が長くなるほど金額がかかります。

hanaravi(ハナラビ)同様サブスクリプションで提供している歯科医院もあり、その場合50万円〜80万円程費用が発生します。

また、デンタルローンによる分割払いやクレジットカード払い、ジャックスを使った60回払いなど負担の少ない支払い方法を用意している歯科医院もあります。

アソアライナー

システムと特徴

矯正専門の歯科技工所アソインターナショナルジャパンが提供するマウスピース矯正です。治療開始までの時間が短く、歯の型取りから約10日間でマウスピース矯正を始めることができます。

マウスピースを作成するたびに型取りが必要で、比較的通院回数の多いマウスピース矯正のシステムです。治療期間は約4〜18カ月で完結します。

価格に関して

上顎、下顎いずれかであれば28〜40万円、上下両顎行う場合は47〜70万ほどかかります。マウスピースの作成回数や治療期間によって金額が決まります。

Oh my teeth

システムと特徴

リーズナブルかつわかりやすい金額設定と通院が一切不要のシステムが特徴。24時間のオンラインの相談窓口があり、スマートフォンから気軽に相談できるのでモチベーションも保ちやすいです。

マウスピースは2週間に1度自宅に配送されるので、忙しい人でも気軽に矯正を始めることができます。

直接的な診断がなくても、定期的に患者さん自身の歯並びを歯科医師にスマートフォンから送ることで経過を一緒に確認しながら進めていけます。

価格に関して

30万円(税別)もしくは60万円(税別)の2種類のみ。30万円のベーシックタイプは、前歯部のみに特化した矯正プランで矯正期間は6カ月です。60万円のプロタイプは、奥歯まで矯正をしたい場合のプランで矯正期間は12カ月です。

DPEARL

システムと特徴

DPEARLは、LINEと連携した『DPEARL support』という患者さんのモチベーション低下を防ぐためのプログラムを有しており、マウスピース型矯正でありがちな途中離脱を防ぎます。

LINE上で『DPEARL support』経由でオンラインフォローアップを受けることも可能なため、忙しい方でも通院することなく、ご自身のペースで矯正を行うことができます。

相談もLINE経由でいつでも気軽に行うことができ、気軽に不安が解消できます。

価格に関して

歯並びのガタつき具合によって矯正期間が異なり、それに応じた価格設定となっております。

期間 総額

  • 〜5ヶ月(短期) 25万円
  • 〜8ヶ月(中期) 35万円
  • 〜12ヶ月(長期) 45万円
  • 〜15ヶ月(ハイブリッドパック) 60万円

各マウスピース矯正ブランドの価格まとめ

  • マウスピース矯正システム 総額目安
  • インビザライン 30〜50万円
  • キレイライン 10〜30万円
  • hanaravi(ハナラビ) 8〜30万円
  • クリアコレクト 30〜80万円
  • アソアライナー 28〜70万円
  • Oh my teeth 30万円または60万円
  • DPEARL 25〜60万円

マウスピース矯正はシステムによって金額はさまざまです。歯並びの程度にもよりますが、20〜30万円と比較的安価で十分に矯正が行えることがわかります。

※上記金額以外にリテーナーなどの料金が追加されます。また、拡大床など他の装置が必要となった場合、別途費用が発生しますので、総額いくらかかるかについてはカウンセリング時に必ず確認しましょう。

マウスピース矯正の価格以外のポイント

価格以外にマウスピース矯正を比較する場合、どのような特徴があるのでしょうか。マウスピース矯正を検討した場合の、価格以外の比較ポイントについて解説していきます。

通院頻度

hanaravi(ハナラビ)やOh my teethなど、マウスピースが自宅に発送される通院不要のサービスもあります

地方に住んでいて最新のマウスピース矯正を行いたい方も、最低1度のみ通院してあとは送られてきたマウスピースを装着するだけという選択肢もあります。

相談はLINE経由で気軽にできるので安心して利用できます。

マウスピース矯正以外の治療も任せられるか

マウスピース矯正が終わった後も継続して通うことのできる歯科医院かどうかも重要なポイントです。矯正治療後のメンテナンスも安心して任せられるような歯科医院を選びましょう。

歯科医院の雰囲気や通院するのに遠すぎないかなど、事前にホームページ上で確認しておきましょう

小学生や中学生、高校生はマウスピース矯正の値段が変わるのか?

歯科医院によっては年齢や開始した時期ごとに、矯正にかかる総費用や料金体系が異なります

例えば、永久歯が生えそろう前からマウスピース矯正を始めた際には、乳歯と永久歯の両方があった時期の料金が差し引かれる場合もあります。

また、永久歯が生えそろった中学生や高校生は、マウスピース矯正の値段が大人と同程度になるケースもあるでしょう。カウンセリングの際に、詳細を聞いておくことがおすすめです。

マウスピース矯正にデンタルローンを利用できるのか?

デンタルローンとは、歯科治療費に特化したローンのことです。信販会社や金融機関などがマウスピース矯正にかかった費用を立て替えて払い、分割払いで元本と利息を返済していく仕組みです。

金利は約3〜8%となり、一般的なカードローンの15%程度と比べると低いことがメリットです。

マウスピース矯正はほとんどの場合が自由診療となるため、保険適用外となり費用が高額になりがちです。総費用を一括で支払わなければならない場合は、家計に負担がかかる可能性が高くなります。

できるだけマウスピース矯正の費用による負担を軽くしたい方はデンタルローンを検討してみましょう。

なお、デンタルローンの内容は歯科医院によって異なり、デンタルローンに加盟した歯科医院のみで利用できます。そのため、事前に確認することが大切です。

1.65万円から始められるマウスピース矯正「hanaravi(ハナラビ)

hanaravi(ハナラビ)の特徴

  • 月々1.65万円、33万円の低コスト
  • 最短3カ月で完了
  • マウスピースが自宅に届くので通院不要
  • 矯正中の悩みや疑問をいつでもLINEで相談できるオンラインサポートが充実
  • 矯正しながらホワイトニングできる