歯科矯正は、治療期間が長く、料金も安くはありません。
しかし、実際に矯正を行った人のなかには「イメージと違う歯並びになった」「後悔する結果に終わった」という人もいます。
そこでこの記事では、矯正歯科の選び方のポイントやよくある疑問について専門の医師が解説します。「矯正歯科選びに困っている」という人は参考にしてください。
1. 矯正歯科を選ぶ際に気をつけるべき6つのポイント
矯正歯科を選ぶポイントは主に6つあります。
- 日本矯正歯科学会の認定医(専門医)が在籍しているか
- 信頼できる医師/クリニックかどうか
- 自分にあった矯正装置を選ぶことができるか
- 自分にあった費用/支払い方法で矯正できるか
- トラブルが生じた際のフォロー体制が整っているか
- 歯科矯正のための設備が整っているか
それぞれ以下で詳しく解説します。
1-2. 日本矯正歯科学会の認定医が在籍しているか
1つ目のポイントは「日本矯正歯科学会の認定医が在籍しているかどうか」です。
日本矯正歯科学会とは、全国各地の7,000人程度の会員で構成される、日本を代表する歯科矯正学の学術団体のことです。
日本矯正歯科学会では、歯科矯正において適切な知識と経験を持つ医師を「認定医」「指導医」「臨床指導医」として認定しています。
矯正歯科の経験やスキルを確かめるためにも、担当する医師が「認定医」なのか確認するといいでしょう。
その理由は、矯正歯科の医師の経験やスキルを確かめる術は少ないためです。
口コミや紹介などである程度確認することもできるかもしれませんが、専門的な知識などを素人が判断するのは困難です。
日本矯正歯科学会では、歯並びの審美的な問題だけではなく、咬み合わせなどの機能面や、最新の医療技術を駆使した矯正の研修等を行っています。
そこで研鑽を積んだ医師を選べば、安心して治療を受けることができるはずです。
1-2. コミュニケーションをしっかりとれる医師かどうか
2つ目のポイントは「コミュニケーションがしっかりした医師かどうか」です。
費用が高額で、治療も長期間に及び、矯正装置の不具合などがしばしば生じる歯科矯正において、医師とのコミュニケーションの取りやすさは非常に重要なポイントです。
しっかりとした経験やスキルを持った医師であっても、忙しさや人員不足などの事情により、適切なコミュニケーションがとれなくなっている場合もあるでしょう。
コミュニケーションの問題について会ってすぐ判断するのは難しいところですが、以下のようなポイントを確認するのがおすすめです。
① 休診日が多くないか
クリニックの中には、医師の忙しさなどの事情により、休診日が多く設定されていたり、非常勤の医師が治療を担当しているところもあります。
しかし、できれば休診日が少ないクリニックや、常勤の医師が対応してくれるクリニックを選ぶと良いでしょう。
矯正中は、矯正装置が破損したり、不具合を起こしたり、痛みや違和感が生じたりすることもしばしばあります。
その際、休診日が多かったり、担当の医師の欠勤が多いと対応してもらうタイミングが遅れてしまいます。
② 待ち時間が長くないか
忙しさなどの問題から、待ち時間が長く、対応時間が少ないクリニックもあります。
よく30分以上待たされるなど、慢性的な忙しさを抱えているクリニックもまた、上記と同じ理由で避けた方が無難です。
③ 治療前の説明を丁寧に行ってくれるか
医師のコミュニケーションの丁寧さを見極めるうえで、治療前の説明は非常に重要です。
クリニックによっては矯正の無料相談などを行っているところもありますが、なかには、すぐにレントゲンを取ったり、検査を行ったりして契約を進めようとするところもあるようです。
「相談」と「検査」「診断」は別のものなので、その点を混同する医師もまた避けたほうがいいでしょう。
1-3. 自分にあった矯正装置を選ぶことができるか
3つ目のポイントは「自分に合った矯正装置を選ぶことができるか」です。
歯科矯正では、以下の表のとおり、さまざまな種類の矯正装置があり、それぞれメリット・デメリットが異なります。
こうしたさまざまな種類の矯正方法の中から、患者の予算や要望などを聞き、医師から適切な方法をしてもらうことになります。
しかし、クリニックによって、使用する矯正装置/矯正方法が異なります。
ワイヤー矯正もマウスピース矯正も選べるクリニックもありますし、どちらかいっぽうしか選べないクリニックもあるのです。
希望する矯正方法について、事前に調べておくことも大事でしょう。
そのうえで、自分にあった矯正方法を提供しているクリニックを選ぶことも一つの基準となるはずです。
1-4. 自分にあった費用/支払い方法か
4つ目のポイントは「自分にあった費用/支払い方法か」です。
クリニックによって費用はバラつきがあります。
「安い費用のクリニックを選ぶ」という視点も重要ですが、ここまで解説している通り、失敗をしないためには複数の観点からクリニックを吟味することが重要です。
また、支払い方法にも注意しましょう。
歯科矯正には、大きく分けて「治療ごとに支払いを行う方法(処置別払い制))」と「あらかじめ決まった総額を支払う方法(総額制)」があり、それぞれメリット・デメリットが異なります。
総額制の特徴 | 処置別払い制の特徴 |
あらかじめ提示された総額を支払う方法
【メリット】 【デメリット】 |
治療を受けるたびに支払いを行う方法
【メリット】 【デメリット】 |
歯科矯正の口コミでは、予定通りに歯が動かず、矯正期間を延長し、想定していた金額よりも支払うことになった……という声がしばしば挙がっています。
そうした後悔が生じないよう、あらかじめ支払い方法について確認しておくことが重要です。
1-5. トラブルが生じた際のフォロー体制が整っているか
5つ目のポイントは「トラブルが生じた際のフォロー体制が整っているか」です。
歯科矯正では、矯正装置の不具合や、それに伴う歯の痛み・違和感などがしばしば生じます。
その際、きちんと相談してくれる仕組みが整っているかが重要です。
たとえば、マウスピース矯正ブランドのhanaraviなら、矯正中の悩みやトラブルについてLINEや電話で気軽に相談できる仕組みが整っており、安心して治療を行うことができます。
クリニックを選ぶ際も、上述したとおり、担当する医師が常勤かどうかが重要になります。
また、担当医以外のスタッフや歯科衛生士が矯正に関する知識を充分に持っているクリニックであれば、対応もスムーズでしょう。
1-6. 歯科矯正のための設備が整っているか
6つ目のポイントは「歯科矯正のための設備が整っているか」です。
具体的な設備としては、たとえば、「セファログラム」撮影のための機材が挙げられます。
セファログラムとは、矯正に使用されるレントゲン写真のことで、歯列や頭部のデータを取得するために用いられるものです。
セファログラムは、通常の矯正専門のクリニックには導入されているはずなので、確認しても良いでしょう。
そのほか、正確な診断を行うために3次元映像を撮影する「3DCT」という機器などもありますが、こうした最新機器はすべてのクリニックで導入されているものではありません。
このように、設備投資などをしっかりと行っており、最新技術を駆使して正確な診断・治療を行っているクリニックであれば、専門性の高い矯正を行うことができる可能性が高いといえるでしょう。
2. 矯正歯科を選ぶ際のよくある疑問
上記のようなポイント以外にも、まだ気になるところはあるはずです。以下では、矯正歯科を選んでいる人のよくある疑問に答えていきます。
2-1.矯正歯科/一般歯科/審美歯科の違いは?
矯正歯科と一般歯科、審美歯科の違いは以下の表のとおりです。
矯正歯科 | 【特徴】 ワイヤーやマウスピースを使って歯を移動させる【ポイント】 ・審美歯科に比べて長期間の治療が必要 ・咬み合わせなど歯の機能的な問題を解決する ・天然の歯で口元の問題を解決する ※虫歯や歯周病の治療に関しては対応してない矯正歯科もある |
審美歯科 | 【特徴】 歯を削って白い被せ物をするなどして歯列を整える【ポイント】 ・矯正歯科に比べて短期間(1週間~3カ月)で治療が終わる ・口元の見た目など審美的な問題を解決する ・天然の歯を削ったり抜いたりすることになる |
※矯正も行っている一般歯科 | 【特徴】 ・主に虫歯や歯周病などの治療を行っている ・日常的に矯正治療も行っている ※矯正を行っていない一般歯科は多い【ポイント】 虫歯や歯周病を患っているものの、矯正治療を行っている人におすすめ |
審美歯科では天然の歯を削ったり抜いたりして歯並びを整えます。
いっぽう、矯正歯科は主に天然の歯を移動させて治療を行います(歯並びによっては抜歯や歯の研磨が必要なケースもあります)。
審美歯科がおすすめなタイプは「短期間で口元の審美性を改善したい」という人で、矯正歯科がおすすめなタイプは「天然の歯の機能性や審美性を改善したい」という人です。
なお、一般歯科で矯正を行っているクリニックは、虫歯や歯周病などの問題を抱えた人におすすめです。
虫歯や歯周病がある場合、矯正治療に移行できない(矯正を進められない)可能性もあるためです。
一般歯科で矯正を行う場合の注意点としては、矯正を担当する医師がクリニックに常勤しているかが挙げられます。
矯正の担当医の勤務時間が少ないクリニックだと、思うように予約がとれなかったりと不便なことが生じます。
2-2.認定医と専門医の違いは?
日本矯正歯科学会には「認定医」「専門医」「指導医」という認定基準があります。それぞれの違いは以下の通りです。
- 認定医:日本矯正歯科学会が認証した大学病院・矯正医療機関で、5年以上の臨床経験(矯正治療を行った経験)を持ち、学会での発表を行うなどの審査に合格した医師
- 専門医:多くの治療経験と、高い技術を有していると判断された医師。専門医の認定をうけるには、これまで行った矯正治療の実績を提示する必要がある
- 指導医:矯正の専門知識を学ぶ歯科医師を指導することができる医師
矯正歯科を調べるなかで「専門医の方がいいのか」という疑問を持った人もいるかもしれません。
もちろん、認定医よりも専門医の方が多くの経験や高い技術を有している場合が多いので、さらに信頼できるでしょう。
しかし勉強熱心な認定医も数多くいるため、必ずしも「専門医でなければ信頼できない」というわけではありません。
2-3.カウンセリング時にどんなことを聞けばいい?
歯科矯正では、具体的な治療に入る前に、歯並びに関する悩みや要望などを共有するカウンセリングを行います。
カウンセリングで共有する事項としては、たとえば以下のような点が挙げられます。
- 現在の自分の歯並びのどこが気になるのか
- 将来的に矯正を行ってどんな歯並びになりたいのか
- 矯正の予算としてどれぐらいの金額を想定しているか
- 矯正の期間としてどれぐらいの期間を想定しているか
2-4.失敗した場合、どんなトラブルがあり得る?
歯科矯正を行った人の口コミのなかには「後悔した」「失敗した」という声もしばしば挙がっています。
代表的な歯科矯正の失敗事例としては、以下の表にある7つの事例が挙げられます。
このような失敗をしないためにも、本記事で解説した6つのポイントを意識して矯正歯科選びを行うことが重要です。
なお、歯科矯正における失敗や対処法についてはこの記事で詳しく解説しています。
【参考記事】
2-5.マウスピース矯正ブランドの選び方は?
数多くのブランドが存在するマウスピース矯正ですが、どれを選べばいいのか迷っている人は、以下の点を検討してみるといいでしょう。
- 費用や料金体系:費用のほか、「総額制」「都度払い制」で料金体系が異なる
- 適用症例:「前歯中心の矯正のみ」「奥歯を含めた歯列全体の矯正が可能」などブランドによって適用症例が異なる
- サポート体制:LINEやカメラを使ったオンライン診療が行えて、通院不要になるブランドもある
マウスピース矯正ブランドの選び方や、7つのブランドの比較については、以下の記事で詳しく解説しています。
【参考記事】
3. 通院不要なマウスピース矯正を行いたいならhanaravi(ハナラビ)へ
月々4,700円から始められるマウスピース矯正のhanaravi(ハナラビ)なら、ワイヤー矯正にもマウスピース矯正にも詳しい医師が治療を行うため、「自分に合った治療法を選びたい」という人にぴったりです。LINEによるサポート体制も完備しているので、安心して矯正を行うことができます。矯正歯科選びや、マウスピース矯正ブランド選びで困っている方は、無料相談も行っているhanaraviにまずはご相談ください。
その他のhanaraviの特徴
- 「定額制」で余計な費用負担ナシ
- 「経験豊富な歯科医師」が担当するため、失敗も少ない
- 「矯正後のイメージを見て契約」で、予定通りの矯正を実現
- 「マウスピース矯正」で痛みも少なく、見た目も気にならない
- 「リテーナー1回無料」でアフターケアも万全
- 「LINEサポート」で通院不要