虫歯の治療費用の目安は? 虫歯の進行度、治療方法、 保険適用・自由診療ごとの違いを解説!

大分大学医学部医学科卒業。医師として救急医療や在宅医療に従事し、マウスピース歯科矯正hanaravi(ハナラビ)を提供する株式会社DRIPSを創業。医療現場で予防の重要性や予防に取り組んでもらうことの難しさを痛感。美容という切り口で本質的な予防につなげる入口として、口腔という臓器に興味を持つ。口腔環境が多くの臓器に影響を及ぼし、多くの病気に繋がってしまうというポイントから予防について新聞・テレビ・WEBメディア等で情報を発信している。 https://www.med.oita-u.ac.jp/ https://www.oita-u.ac.jp/
 

虫歯を放置してしまうと、歯を失ったり他の病気にかかったりするリスクが高くなってしまいます

なるべく早い段階で治療を始めるべきですが、虫歯の治療にどれくらい費用がかかるのか、分からないという不安を抱えている人も多いでしょう。

虫歯の治療は、進行度にともなう治療法、保険適用・自由診療などによって費用が大きく変わります。

この記事では、虫歯の治療にかかる費用をさまざまなケースから解説します!

ちなみに、歯科矯正が虫歯予防になることはご存じですか?

歯科矯正で歯の健康を守ることに興味がある方は、以下より費用などをチェックしてみてください!

1. 虫歯のメカニズムと治療方法

まずは、虫歯治療の費用を知るうえで知っておきたい知識について解説します。

(1)虫歯になるメカニズム

そもそも、なぜ私たちは虫歯になってしまうのでしょうか?

虫歯が発生するプロセスには、次の5段階があると考えられています

  1. 口腔内に生息する虫歯菌の「ミュータンス菌」が、歯に残った糖分をエサにして活動を活発化させます。

  2. ミュータンス菌は「不溶性グルカン」という物質を生成して、歯に菌を定着しやすくしたり、抗菌剤などから身を守ります。

  3. 不溶性グルカンからプラーク(歯垢)が形成され、たくさんの細菌の温床となります。

  4. プラークのなかにいる細菌が、糖分をもとに酸をつくります。

  5. 虫歯菌の酸により歯が溶かされて、初期の虫歯へと発展します。

虫歯が発生するプロセス

虫歯が発生するプロセス

(2)虫歯の進行度

虫歯の進行度は、主にC0〜C4の5段階であらわされます。それぞれの状態は以下のとおりです。

  • C0(虫歯の前兆):歯の表面からカルシウムなどの成分が溶け出しはじめている状態。

  • C1(軽度の虫歯):表面のエナメル質がわずかに溶け始めている状態。このタイミングでは痛みはありません。

  • C2(中度の虫歯):虫歯が進行して、象牙質にまで到達します。冷たいもの・甘いものなどを口にすると歯が染みるようになります。

  • C3(重度の虫歯):歯の神経(歯髄)まで虫歯が到達します。ズキズキとしたひどい痛みを感じるようになります。C3からの状態が、一般的にいう「ひどい虫歯」の状態です。

  • C4(最重度の虫歯):は全体が虫歯に侵されて、歯根だけが残っている状態です。神経(歯髄)も存在せず、歯根に膿がたまってしまいます。

虫歯の進行度

虫歯の進行度

(3)虫歯の進行度に対する主な治療方法

そして、虫歯はその進行度によって治療内容が異なります。

①軽度の虫歯での治療方法

エナメル質に小さな穴が開いただけの段階では、フッ素塗布や定期的な経過観察だけで対応出来ることが多いとされています

この段階で虫歯を発見できれば、費用も少なく済みます。

エナメル質の溶け度合いによっては、歯を削ってコンポジットレジンというプラスチック材で詰め物をするという治療をおこないます。

いずれのケースにおいても、1回で治療が完了する可能性が高いです。

②中度の虫歯での治療方法

虫歯の範囲が象牙質にまで達している場合、歯を削る範囲が広いため、コンポジットレジンで対応できないケースが出てきます。

その場合、歯型を取ってそれに合わせて詰め物・被せ物を作製します

詰め物・被せ物が完成するには1週間程度かかるため、通院回数も増えていきます。

③ひどい虫歯での治療方法

C3、C4段階の虫歯は「ひどい虫歯」とされ、虫歯が歯の神経に到達していたり、は全体が虫歯に侵されたりしています。

この状態の治療では、歯の神経(歯髄)を除去する「抜髄(ばつずい)」という治療が必要になります

抜髄後、長い時間をかけて歯の内部にある歯髄や血管を治療し(根管治療といいます)、土台を作って被せ物を取り付けます。

抜髄や根管治療も難しいほど重症化した虫歯は、抜歯を行います

抜歯後、以下の選択肢を通じて歯がなくなった場所を補います。

  • ブリッジ:抜歯した両隣の歯を支えとして、被せ物を作製します。

  • 入れ歯:抜歯した場所に装着する義歯で、脱着可能です。

  • インプラント:あごの骨に埋め込む人工歯根のことです。埋め込んだインプラントの上に義歯を被せます。

ブリッジ・入れ歯・インプラントの特徴

ブリッジ・入れ歯・インプラントの特徴

ちなみに、こうしたブリッジ・入れ歯・インプラントなどを入れている方の場合、一部の歯科矯正が受けられないことがあります

hanaravi(ハナラビ)では、随時無料相談を受け付けています。歯科矯正を検討している方は、お気軽にご相談ください

2.保険適用による虫歯治療の費用

虫歯の治療には健康保険が使用できるため、治療費用を大幅に節約できます

ここでは、実際に保険適用による虫歯治療を受けた場合、どれくらいの費用がかかるのかをまとめました。

今後治療を検討している人は、参考にしてください。

治療内容

費用(3割負担時)

初診料

3,000~4,000円

初期の虫歯(レジン)

1,500~3,000円

中度の虫歯(詰め物)

2,000~10,000円

神経の治療(根管治療)

7,000~20,000円

抜歯

3,000~7,000円

(1)初診時にかかる費用:3,000〜4,000円

初めて歯科医院を受診する際には、初診料として3,000~4,000円程度が目安となります

この初診料には、虫歯の状態を確認するための基本検査やレントゲン撮影、診断料が含まれています。

また、初診時にそのまま虫歯治療を行う場合は、次に紹介する治療費が別途かかります。

(2)初期段階の虫歯治療費用:1,500〜3,000円

初期段階の虫歯治療費用は、虫歯の進行がまだ浅く、簡単な治療で済む場合が多いです。

この段階では、虫歯部分を削ってコンポジットレジンという詰め物をするという、シンプルな治療がよく採用されます。

費用は1,500〜3,000円が一般的な目安ですが、歯石の除去など別の治療も行う場合は、別途費用がかかります

(3)中度の虫歯治療費用:2,000〜10,000円

エナメル質の下にある象牙質にまで虫歯が及んでいる場合、大きく虫歯を削って、コンポジットレジンの詰め物をします。

レジンでの治療が難しい場合、銀の詰め物をしたり別の詰め物をしたりすることになります。

詰め物の種類によっては保険が適用されず、自由診療になります。そのため、詰め物によって費用も大きく変動します。

また、中度以上の虫歯は複数回にわたる来院が必要なため、その都度費用がかかります。

(4)重度の虫歯で根管治療を行なう場合:7,000〜20,000円

虫歯が神経にまで到達しているケースでは、神経を取り除いて(抜髄)神経・血管の治療をする「根管治療」が行われます。

その後、どの被せ物を選ぶかによって費用が大きく変動します。

(5)重度の虫歯で抜歯せざるを得ない場合:3,000〜7,000円

歯全体が虫歯に侵されているケースでは、抜歯をしてから入れ歯、ブリッジ、インプラントのいずれかでスペースを埋めます。

3,000〜7,000円は治療の費用で、入れ歯、ブリッジ、インプラントは別料金がかかります

なお、入れ歯とブリッジは保険診療・自由診療のいずれかを選択できますが、インプラントは自由診療のみ対応しています。

hanaraviは月々4,700円で矯正可能
hanaraviのマウスピース矯正は保険適用外ですが、月々4,700円という低コストから矯正治療を受けられます。矯正開始前に治療にかかる総額を提示し、追加の費用は頂きません。歯科矯正は虫歯予防にも有効で、歯の健康を守りたい方におすすめです。 

3.詰め物、被せ物などの費用を料金表で比較

虫歯治療では、主に詰め物・被せ物などの素材を選ぶかによって、保険診療を選ぶか、自由診療を選ぶかが大きく変わります。

(1)それぞれの素材の特徴

保険診療で用いられる素材と自由診療で用いられる素材の大きな違いは、「機能性」と「審美性」にあるといえます

例えば、保険診療で用いられる詰め物としては、銀やレジン(プラスチック)などの素材が挙げられます。

銀は丈夫で割れにくいというメリットがある一方、プラークが付きやすくこまめな口腔ケアが必要です。

また、経年劣化によって外れたり、再び虫歯になりやすい素材というデメリットもあります。

もうひとつのレジンは、安価かつ手軽に作製できる素材ですが、非常に割れやすく汚れが溜まりやすい、プラークが付きやすいという弱点があります。

また、保険診療制度では、1回の治療を行なったら6カ月の間、同じ治療を受けても保険が適用されません。

そのため、レジンが詰めてすぐに割れてしまうと、思わぬ出費につながってしまうのです。

一方で、自由診療で用いられる素材として、オールセラミック、ジルコニアン、ゴールドなどが挙げられます

これらはいずれも、虫歯になりにくい、硬く割れにくい、長持ちしやすいなどのメリットがあります。

しかし、自由診療なので費用が高額になりがちなほか、いずれの素材にも欠点があるなど万能というわけではありません。

虫歯の治療を受ける場合は、素材の特徴を理解したうえで、どの詰め物にするかを選択しましょう。

(2)詰め物の素材ごとの費用を比較

詰め物の素材

保険診療or自由診療

費用

特徴

メタル(銀)

保険診療

約4,000〜6,000円

安価で丈夫。

CAD-CAM

保険診療

4,000〜6,000円

レジンとセラミックを組み合わせた素材。安価で金属アレルギーの心配がない。

オールセラミック

自由診療

約55,000円

審美性が高く、再び虫歯になりにくい。

ジルコニア

自由診療

約65,000円

非常に硬い素材で、歯ぎしりが強い方にも適している。

ゴールド(金)

自由診療

約70,000円

長持ちし、メタルよりも歯にやさしい。

(3)被せ物の素材ごとの費用を比較

被せ物の素材

保険診療or自由診療

費用

特徴

メタル(銀)

保険診療

約10,000円

安価で丈夫。

レジン前装

保険診療

約12,000円

表面がレジンになっている。安価で裏は金属なので丈夫。

CAD-CAM

保険診療

約10,000円

レジンとセラミックを組み合わせた素材。安価で金属アレルギーの心配がない。

メタルボンド

自由診療

約60,000円

内面がメタル・表面がセラミックの素材。審美性が高く再び虫歯になりにくい。

ジルコニア

自由診療

約70,000円

非常に硬い素材で、歯ぎしりが強い方にも適している。

オールセラミック

自由診療

約90,000円

審美性が高く、再び虫歯になりにくい。

ゴールド(金)

自由診療

約90,000円

長持ちし、メタルよりも歯にやさしい。

オールセラミック(ジルコニア+レイヤリング)

自由診療

約130,000円

内面がジルコニア、表面がセラミックの素材。審美性が非常に高い。

(4)入れ歯(部分入れ歯)の素材ごとの費用を比較

部分入れ歯の素材

保険診療or自由診療

費用

特徴

アクリルレジン

保険診療

約5,000〜15,000円

費用が少なく再作製の負担が軽い。

コバルトクロム

自由診療

約30万円

薄く頑丈。最も歴史のある素材。

チタン床

自由診療

約40万円

薄くて違和感が少ない。雑菌が定着しにくい。

マグネットアタッチメント

自由診療

約70,000円

※1カ所

強力な磁力で。

バルプラスト

自由診療

約12万〜20万円

入れ歯と歯の色が同化しているので審美性が高い。

(5)入れ歯(総入れ歯)の素材ごとの費用を比較

部分入れ歯の素材

保険診療or自由診療

費用

特徴

アクリルレジン

保険診療

約15,000円

費用が少なく再作製の負担が軽い。

コバルトクロム

自由診療

約30万円

薄く頑丈。最も歴史のある素材。

チタン床

自由診療

約40万円

薄くて違和感が少ない。雑菌が定着しにくい。

インプラント・オーバーデンチャー

自由診療

約80万円〜

※1カ所

安定性と噛む力が非常に高い。

(6)ブリッジの素材ごとの費用を比較

部分入れ歯の素材

保険診療or自由診療

費用

特徴

金属

保険診療

約5,000円/本

強度が高く汚れにくい。

レジン前装

保険診療

約10,000円/本

レジン+金属の組み合わせ。

e.max(セラミック)

自由診療

約70,000円/本

透明度が高く審美性に優れている。

ジルコニア

自由診療

約95,000円/本

非常に硬い素材で、歯ぎしりが強い方にも適している。

(7)インプラント治療は1本30〜40万円

インプラント治療の費用相場は、1本あたり約30〜40万円とされています

この料金には、検査・診察料、インプラント手術費用、人工歯の費用などが含まれます。

インプラント治療では、長期間装着しても健康への被害がない、安全性の高い素材を使用します。

それに加えて、手術内容や事前検査も複雑で高い技術力が要求されるため、どうしても費用が高額になりがちです。

hanaraviは矯正経験豊富な医師が対応
虫歯のある患者様の場合、まずは虫歯治療後に矯正治療を行なうこととなります。hanaraviでは、矯正治療の専門知識が豊富な、専門の歯科医師のみと提携し、患者様の歯の状態を正確に判断して最適な治療をご提供しています。 

4. 虫歯治療の費用を節約する方法

虫歯の治療にかかる費用は、虫歯の状態や選択する治療内容によって大きく変化しますが、場合によっては数十万円かかることもあります。

こうした出費を抑えるために、日ごろから意識したいことをまとめました。

歯の健康を守りたい方は、ぜひ参考にしてください。

(1)日ごろから口腔ケアを徹底する

虫歯のリスクを最小限にするもっともよい方法は、日々の口腔ケアの意識をたかめることです

1日の間に1〜2回の歯磨きを徹底するだけでなく、デンタルフロスで歯と歯の間のプラークをしっかりとかき出すようにしましょう。

毎日の心がけによって、歯にまつわる出費を大きく抑えられます。

(2)信頼できる歯科医院でのメンテナンスを習慣化する

定期検診を受けることは、虫歯治療の費用を節約するために非常に重要です

定期検診を受けることで、虫歯や歯周病を早期に発見し、軽度のうちに治療することができます。

初期段階での治療は、進行してからの治療に比べて費用が抑えられるため、長期的には経済的な負担を軽減することができます。

定期検診の頻度は、3カ月〜半年に1回程度が適切とされています。

定期的に検診を受けることで、将来的な大きな治療費の発生を未然に防ぐことができるのです。

(3)歯科矯正で歯並びを改善することも虫歯予防につながる

将来的な虫歯・歯周病のリスクを軽減する=治療費用を抑える方法のひとつとして挙げられるのが「歯科矯正」です

虫歯や歯周病は、いずれもプラークのなかの細菌によって引き起こされます。

歯並びが悪いと、歯ブラシではアプローチできないようなスキマが生まれやすく、それが磨き残しにつながります。

そこにプラークが溜まることで、虫歯・歯周病のリスクを高めてしまうのです。

歯科矯正は高額ですが、一度歯並びを整えてしまえばその後の虫歯・歯周病ケアがぐっと楽になります。

hanaravi(ハナラビ)では月々4,700から始められる歯科矯正のプランも用意しています

将来の歯の健康が心配だという方は、ぜひお気軽に無料相談へお問い合わせください。

5.歯科矯正と虫歯治療は同時にできる?

虫歯の治療中でも歯列矯正は可能ですが、虫歯の進行度や治療方法によって対応が異なります。

例えば初期の虫歯の場合、歯の表面であるエナメル質が変色している程度で歯に穴が開いていなければ、問題なく歯科矯正を進められます

しかし、虫歯がある程度進行している場合、原則として虫歯治療を先におこない、詰め物や被せ物などをした段階で歯科矯正を行います。

なお、歯科矯正をおこなうと噛み合わせや歯並びが大きく変化するため、事前に作った詰め物や被せ物を作り変える場合もあります。

仮に虫歯治療をしている、あるいは虫歯の不安があるという場合は、一旦歯科矯正を専門とするクリニックに相談してみましょう。

hanaravi(ハナラビ)では無料相談も受け付けているので、皆さまの歯の状態に応じて、歯科矯正の最適なタイミングを提案いたします。

6.虫歯の費用を抑えたい方はhanaravi(ハナラビ)

マウスピースを持った女性の写真。マウスピース矯正ハナラビは矯正を失敗したくないあなたのためのサービスです。

虫歯治療の費用は、その進行度と治療内容によって大きく異なります。

初期段階であれば比較的安価に治療できる一方、中度・重度になるにつれて費用も通院回数も増加します。

今回ご紹介した費用をチェックしつつ、歯科医師と相談して無理のない治療計画を立てていきましょう。

今は虫歯ではないけれど、これからちゃんとケアしていきたい。

虫歯の治療をしている最中で、治療後歯の健康をしっかり考えていきたい。

そんな方は、ぜひhanaravi(ハナラビ)へご相談ください

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追加料金なし、月々4,700円~矯正できるので、まとまったお金がない方でも矯正を始められるのが大きな魅力です。

治療中は、365日LINEで相談も可能なため、矯正治療について不安が多い方にも安心です。

歯の健康が気になり始めた方は、ぜひ無料の矯正相談にお問い合わせください。

公式LINEアカウントから症状別の費用目安がチェックできますので、まずはお気軽にご確認ください。 hanaraviのLINE公式アカウントで費用チェック!