セラミック矯正のやり方は?寿命などの注意点やデメリットについて解説

大分大学医学部医学科卒業。医師として救急医療や在宅医療に従事し、マウスピース歯科矯正hanaravi(ハナラビ)を提供する株式会社DRIPSを創業。医療現場で予防の重要性や予防に取り組んでもらうことの難しさを痛感。美容という切り口で本質的な予防につなげる入口として、口腔という臓器に興味を持つ。口腔環境が多くの臓器に影響を及ぼし、多くの病気に繋がってしまうというポイントから予防について新聞・テレビ・WEBメディア等で情報を発信している。
 

短期間で綺麗な歯並びと白い美しい歯を手に入れられることが人気の「セラミック矯正」。綺麗な歯を出来るだけ早く手に入れたい方にとって、時間をかけずに治療を完了させられることは最も魅力的です。

しかし、様々なニーズがあり人気のセラミック矯正ですが、メリットだけでなくデメリットを理解した上で治療を行うことが大切です。

今回は手軽なセラミック矯正について、メリットだけでなくデメリットや注意点などを解説します。どのような歯科治療にもメリットとデメリットはつきものですので、治療後に後悔しないためにもしっかりセラミック矯正について理解しておきましょう。

セラミック矯正とは?

セラミック矯正とはセラミックと呼ばれる被せ物(人工補綴物)を使って歯並びや歯の色、歯の形を改善させる治療方法です。

セラミック矯正のやり方

クイック矯正とも呼ばれ、その名前の通り早く治療が済むことが大きなメリットであるセラミック矯正。では実際どのような手順で矯正治療を行っていくのでしょうか。

歯並び確認と仮歯作成の準備

まず歯並び、歯の形や色を確認、ご自身での悩みや、希望をカウンセリングを行います。その際に、治療にかかる金額を確認し、納得したあとでレントゲンなどを行い仮歯作成の前段階として、診断をします。虫歯など先に優先すべき治療がなければ仮歯を作成するために歯の型取りを行います。

仮歯をセットする

初回で型を取った歯をもとに歯並び改善後の模倣を確認します。その後、仮歯をセットします。

セラミックの歯をセットする

約1週間後に最終的なセラミック歯をセットします。仮歯による歯と歯茎をなじませる期間です。最終的にセラミックをつけて、数週間で馴染んでいるかを確認します。

すぐに治療できないケース

虫歯治療などセラミック矯正よりも優先して処置する必要がある場合です。虫歯や歯周病の治療を先に行わないと、セラミック矯正で最も重要な型取りができません。

セラミック矯正のメリット

営業職や接客業などの日頃から人前に出る方にとって、白い美しい歯は早く手に入れたいものです。そんなセラミック矯正のメリットを3つご紹介します。

短期間で治療が完了する

自然の歯のように美しい見た目のセラミック矯正は、初診からセラミック歯装着まで、1ヶ月〜2ヶ月で完了します。その後、痛みがないか、歯に馴染むかなどを見ていく必要がありますが、歯列矯正とは違い歯を移動させないため最短で自然に近い白く美しい歯と歯並びを手に入れることが可能です。

仮歯でセラミック矯正後の状態が確認できる

セラミック歯を装着させるまでは仮歯をつけます。その仮歯を確認することである程度、治療後の歯の状態が確認できるため安心して治療に望むことができ、治療後も希望した通りの歯を手に入れることが可能です。

セラミック矯正のデメリット

どんな歯科治療であってもメリットだけでなくデメリットがあります。セラミック治療は短期間で治療が済み手軽な矯正治療ではありますが、それに伴う注意点がいくつかあるので紹介します。

健康な歯を削る必要がある

セラミック治療は基本的に歯の表面を適切な範囲内で削り、上からセラミック歯を被せる治療方法です。そのため大幅に削る場合には歯の神経を抜かなければいけないケースもあり、健康な歯を大きく削るのは将来的に見るとかなりマイナスです。

神経をとる場合がある

出っ歯など大きく歯を削る必要がある場合は歯の神経をとる必要があります。神経をとることで歯ぐきが細ってしまったり、健康な歯の神経を取ることはとてももったいないです。

噛み合わせは治療できない

セラミック矯正はワイヤー型やマウスピース型の矯正とは違い、歯を動かして歯並びを改善する訳ではありません。したがって、前歯を微調整する程度の場合はあまり問題がありませんが、そもそも噛み合わせを治療したいのであれば、セラミック矯正による噛み合わせの治療はできません。またしっかり歯科医院を選ばないとセラミック歯を装着したことで噛み合わせが悪ったケースもあります。

痛みが出ることがある

歯を大きく削ることで冷たいものや熱いものを口にした際に歯がしみることがあります。そのために神経を取るのですが、歯科医師の判断で神経を取らずに大きく歯を削りセラミック歯を被せてしまった場合は1ヶ月ほど歯に痛みが出ることがあります。

セラミックの歯が浮いて見えることがある

白い美しい歯が魅力的なセラミックですが人工的に作られたものには変わりありませんので、他の歯が多少黄ばんでいた場合に、セラミック歯だけ必要以上に白く、浮いて見えることがあります。

セラミック矯正には寿命がある?

プラスチック素材のコンポジットレジンと比べて、自然歯とほぼ同じ強度と耐久性があるセラミックですが、素材を歯につけていることは変わりありませんので寿命があります。

セラミック歯が割れる原因1:歯ぎしり

コンポジットレジンよりも強く美しい見た目のセラミック歯ですが、強い歯ぎしりなどが原因で割れてしまうこともあります。特に就寝中の歯ぎしりが多い方は自分では意識できないこともあり注意が必要です。

セラミックはレジンに比べて長期間使用できることには違いありませんが、同じ歯に過度な力が加わり続けるとヒビが入ることがあります。

セラミック歯が割れる原因2:硬いものを噛む

セラミック歯は硬い食べ物を好んで食べる方にも注意が必要です。また硬いものを誤って噛んでしまった時にヒビが入ることもあります。特に治療後すぐはセラミックと接着剤が安定していないので、しばらくは硬い食べ物を控え得ておくのが無難です。

セラミック矯正を成功させるためには?

セラミック矯正はリーズナブルで短期間で治療ができるという手軽さが最大のメリットですが、歯を削ることが最大のデメリットです。ではそんなメリットとデメリットを踏まえた上で、セラミック矯正を成功させるために下記のポイントを抑えてみてください。

治療前のカウンセリングをしっかり受ける

カウンセリングの際には担当の歯科医師に審美性だけでなく、噛み合わせの面でも問題がないか確認してみてください。また歯を削る量や本数、神経を抜く必要があるのか、神経を抜くのであればどの歯であるかなど、後にトラブルにならないためにも治療について細かく確認しましょう。

デメリットをしっかり理解する

今回説明してきたようなデメリットをしっかり理解した上で、実際に歯科医院でのカウンセリングを受け、メリットとデメリットを考えて治療を始めましょう。

審美治療だけでなく矯正治療も行っている歯科医院を選ぶ

歯並びの治す方法であれば、セラミック以外にもたくさんあります。ワイヤーやマウスピース型の矯正装置を長期間装着する矯正治療や、歯を削らすに直接歯に素材をつけて歯並びを改善するダイレクトボンディングなど、どのような治療方法が適切であるかはご自身のお口の状態を確認しなければわかりません。

セラミック矯正のみに注力している歯科医院であれば、必ずセラミック治療を勧めてきます。しかし、そのような歯科医院ですぐに治療を開始することはせずに、矯正治療と審美治療の両方に理解のある歯科医院にも一度相談してみることをお勧めします。

セラミック矯正に限ったことではありませんが、保険適用外の治療費は決して安くありません。治療が後悔なく満足のいく結果になるように、いくつかの歯科医院から話を聞くようにしましょう。

定期的なメンテナンスを怠らない

セラミック矯正は治療後の定期的なメンテナンスが必須です。セラミック歯を被せた箇所に問題はないか定期的にチェックしてもらい必要に応じて追加で調整を受けてください。

セラミック歯の寿命は約10年と言われており、経年劣化もします。定期的にメンテナンスを行うことで、セラミック歯の寿命を長くすることもできますので、虫歯、歯周病、歯を失うなどのリスクを減らすためにも必ずメンテナンスは怠らずに行ってください。

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