マウスピースを使って、自宅で手軽にホワイトニングを行う「ホームホワイトニング」をしたいという人が増えています。
この記事では、ホームホワイトニングのメリット・デメリットや費用相場、さらにホームホワイトニングで白い歯を維持するための注意点について歯科医師が解説しています。
目次
1.マウスピースを使ったホームホワイトニングとは?
マウスピースを使って自宅でホワイトニングを行う方法を「ホームホワイトニング」と呼びます。
これに対して、歯科医院内で歯科医師や歯科衛生士に任せて受けるホワイトニングは「オフィスホワイトニング」といいます。
まずはこの特徴や違いについて把握してみましょう。
(1)マウスピースを使い自宅で歯のホワイトニング
マウスピースを使って自宅で行うホームホワイトニングは、1日2時間×2週間の使用が目安です。
一方、歯科医院で行うホワイトニングがオフィスホワイトニングで、一度の来院につき3回のホワイトニングで1週間おきに3度の通院が目安です。
以下にそれぞれの特徴、メリット・デメリットをまとめました。
【特徴とメリット・デメリット】
ホームホワイトニング | オフィスホワイトニング |
自宅でじっくりと時間と期間をかけて歯を白くしたい方におすすめ。 | プロに任せて短時間・短期間で歯を白くしたい方におすすめ。 |
【メリット】
【デメリット】
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【メリット】
【デメリット】
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(2)ホームホワイトニングでも歯科医師の診断は必須
ホームホワイトニングで使用するマウスピースと薬剤のジェルは、インターネット通販などでも検索すると購入することはできるのですが、市販の物で自己判断でホワイトニングを行ってしまうと効果が低かったり、危険な場合があったりします。
①その人に合ったマウスピースでないと効果も半減…
市販のマウスピースは柔らかいプラスチック素材でできていて、自分でお湯につけてから自分の歯に押し付けて、なるべく自分の歯列に合うように作るのですが、どんなに上手にしても歯とマウスピースの間には大きな空間ができてしまいます。
そのため、そのマウスピースに薬剤のジェルを入れてもしっかりとジェルが歯の表面についたまま保持できません。
ジェルがしっかりと歯に付いていないと、当然ホワイトニング効果も半減してしまいます。
さらに、その空間が大きい分、ジェルもたくさん使わないといけないことになり、コスト面でも大きくなってしまいます。
②薬剤による炎症や胃荒れなどのリスクも?
マウスピースがしっかりと歯に合っていないと、薬剤が歯だけでなく周りの歯ぐきや、喉の方まで流れていってしまうことがあります。
歯ぐきにホワイトニング薬剤が長時間浸透すると、歯周病の傾向が高い人の場合は歯肉の炎症が強くなってしまったり、薬剤が喉の奥まで流れて飲み込んでしまうことで、薬剤濃度によっては胃が荒れてしまうこともあります。
③ホワイトニングのマウスピースと薬剤は必ず歯科医院で購入しよう
このように、市販のホワイトニングジェルやマウスピースでは、様々なリスクがあります。歯科医院では、歯科医師にしっかりとお口の中をチェックしてもらってから、自分の歯に合ったマウスピースを作ってもらえます。
薬剤も、歯や歯肉の状態を把握して最適なものを選んでもらえるので、ホームホワイトニングを行う場合は歯科医院で歯科医師に相談して購入するようにしましょう。
もしホワイトニング後にトラブルがあった時も、担当の歯科医師に相談できるので安心です。
(3)マウスピースによるホワイトニングの流れと費用感
①歯科医院で歯の色をみる
歯科医院でシェードガイドという歯の色を見る模型を用いて、現在の歯の色を測定し、目標の白さを決めます。
②歯の型を採る
上下の顎にわけて、歯の型を採り、マウスピースを作成するための模型を作ります。
③ホワイトニング用マウスピース作成
模型に合わせて、薬剤を保持するための空間をつけたマウスピースを作ります。
ホワイトニングには保険が効かず、自費治療になるので、歯科医院によってホワイトニング用マウスピースの費用は異なります。安い所だと5,000円からで、高くても2万円ほどです。
④マウスピースに薬剤を入れる
自宅で歯磨き後に、マウスピースの中に歯1本あたり米粒1つ分くらいの薬を注入します。
やはり、薬剤の費用も歯科医院によって異なりますが、1クール(約2週間分)で15,000〜20,000円ほどのことが多いようです。
⑤マウスピース装着
マウスピースを約2時間装着し、薬剤が歯に浸透しホワイトニングされるのを待ちます。
基本的に、トラブルがなくどんどん歯を白くしたい場合は、毎日行います。
⑥歯科医院でメンテナンス
1クール(約2週間)が終わったら、再び歯科医院で色のチェックやメンテナンスを行います。
ホワイトニング用マウスピースをわざわざ買わなくても歯列矯正でホワイトニングができることも
近年では、歯列矯正もマウスピースで行うことが増えています。この歯列矯正用のマウスピースを用いて、ホームホワイトニングも行うことができます。
歯列矯正用のマウスピースでも自分の歯の形にピッタリと合ったものを作ってもらえるので、その中にホワイトニング薬剤を同様に入れることでホームホワイトニングもできるのです。
特に、hanaraviというマウスピース矯正がおすすめです。しっかりと専門の歯科医師に診てもらえる一方で、定期的な通院の必要もなく、自分でマウスピースの交換を行うことで歯並びが綺麗になるという最新の歯列矯正方法です。
この矯正治療とホームホワイトニングを合わせることで、歯並びだけでなく歯の色も綺麗に改善することができます。
2.ホームホワイトニングの注意点や、長持ちさせるためのお手入れ
ホームホワイトニングを行う上で知っておきたい注意点や、白さを長持ちさせるためのコツを紹介します。
(1)効果が出ない場合も?始める前に確認したい注意点
①ホワイトニングの効果が出づらい場合とは?
歯の色が一般的な歯の色よりも濃い場合や、幼少期に飲んだ薬の副作用による重度の変色がある場合は、短期間では白くなりにくいことがあります。
そんなケースでもホームホワイトニングの期間を長くすることで、より白くすることもできます。
ただ、残念ながら人によって白さの限界はあるので、どれくらいの白さを目指すのかやどれくらいの期間続けるのかを、担当の歯科医師とよく相談しましょう。
②ジェルだけ、マウスピースだけもらうことはできる?
ホワイトニングジェルを使い切ってしまって、まだ歯を白くしたい場合は、基本的には歯科医師にホームホワイトニングの継続を相談し、ジェルだけ追加で購入することもできます。
同様に、マウスピースが破損してしまった場合なども、マウスピースだけ再度作ってもらうこともできます。費用は当初と同じ事が多いですが、追加購入時は事前によく確認しておきましょう。
③ホワイトニングをする時間帯と頻度はどのくらい?
一般的な歯の黄ばみ程度なら、2〜3週間のホームホワイトニングで自然な白さに仕上げることができます。基本的なホームホワイトニングは一日一回、1クール(約2週間)毎日続けて行います。一回あたりは2時間以上マウスピースをはめておきます。
しっかりと歯磨きをした後で行う必要があるので、夜寝る前などに行う人が多いですが、もしそのまま寝てしまうと時間が超過してしまったり、喉の奥まで薬剤が流れてしまったりと危険なので注意しましょう。
④歯科矯正と並行してホワイトニングはできる?
歯の表面に固定式の金属の器具がついていない状態で、リテーナーを使用している場合や当初からマウスピースで矯正治療を行っている場合はホームホワイトニングも並行して行うことができます。
例えば、hanaravi(ハナラビ)のマウスピース矯正は、歯列矯正用のマウスピースをそのまま用いてホームホワイトニングすることできるので、新たにホームホワイトニング用の歯型を採ったり、その分の費用を支払ったりする必要がなく、薬剤の購入だけで済むのでおすすめです。
(2)ホワイトニング後の効果を長持ちさせる方法
ホワイトニングの効果は個人差がありますが、一般的に半年から一年で「後戻り」があります。ここでは、ホワイトニング後に白くなった状態をなるべく長く長持ちさせる方法をご紹介します。
①コーヒーやワインなどの飲料を控える
お茶、コーヒー、ワイン、カレーなど飲食物に含まれる色素やタバコのヤニなどで日常的に生活の中で歯の色がついてきます。そのため、このような嗜好品や生活習慣を変えると後戻りのしやすさも変わってきます。
喫煙する人やコーヒ、お茶などの着色成分が含まれているものを普段多く摂取する人は少し控えめにするように心がければ、効果がより長く持続します。
②メンテナンスが大切
歯の白さを維持するためには、髪のカラーやお肌のお手入れと同じでメンテナンスを行っていくことが必要になります。
歯科医院で歯の色の定期的なチェック、クリーニングも忘れずに行いましょう。
③ホームケアも重要
歯科医院のメンテナンス時には自分に合ったホームケアを薦めてもらいましょう。市販されている歯磨き剤の中にはホワイトニング効果があると書かれているものもありますが、実際は効果はあまり期待できません。歯科医院で薦めてもらったものを使用するようにしましょう。そうすれば、ホワイトニングの効果が長く続くことでしょう。
3.歯の矯正や健康に関するご相談はhanaravi(ハナラビ)へ
ホームホワイトニングは歯科医院で薬剤とマウスピースを用意してもらうことで、安心して白い歯に近づけることがお分かり頂けましたね。
特に、ホワイトニング用のマウスピースは市販のものでは自分の歯の形には合わないので、効果や安全面でデメリットも多いので注意しましょう。
また、わざわざホワイトニング用にマウスピースの型取りを歯科医院にお願いして用意しなくても、マウスピースを使った歯列矯正をしている場合は、そのままホワイトニング薬剤を用意するだけでホームホワイトニングもできるということもご説明しました。
この場合ホームホワイトニングのための通院や費用も、通常よりも少なく済むので、マウスピース矯正をしている人や検討中の人にはおすすめの方法です。
歯の色だけでなく、歯並びも綺麗にしたい場合は、ぜひマウスピース矯正hanaraviの無料相談をご利用ください。