3年間で3.6倍と増加、最新の厚労省患者調査からわかる歯科矯正初診患者数

図1.平成29年から令和2年にかけての1日あたりの歯科矯正の初診患者数の推移

出典:厚生労働省「平成29年・令和2年患者調査歯科診療所の推計患者数,初診−再来×性・歯科分類別よりDRIPS作成

コロナ禍の影響を推し測れる、初の患者調査の結果

2022年6月30日、厚生労働省より最新の「患者調査」の結果が発表されました。
大体2年遅れで結果が公表され、それらをもとに分析に使用されることが多い調査となっております。

3年に1度調査される各疾患ごとの初診・再診の人数の調査に用いられるものであり、層化無作為抽出された約1300の歯科医院が対象となり、1日における疾患ごとの推計患者数が示されます。

コロナ禍以降、初の患者調査の結果であるためコロナ禍における患者数の推移が読み取れる重要な調査結果となっています。

矯正の初診患者数3.6倍、再来患者数1.8倍の結果

前回の平成29年の初診の矯正患者数は1日あたり800名だったことに比べ、令和2年では2,900名となっており、初診の矯正患者数が3.6倍との調査結果がでました。

再来患者数においては、平成29年は1日あたり17,500名だったことに比べ、令和2年では31,400名と1.8倍との調査結果が出ました。

初診・再来とも増加を示しておりますが初診の増加に比例して再来が増加していない原因として、①初診患者がまだ矯正を開始しておらず反映が遅れている。②初診患者は増加しているが開始に結びついていない。③コロナ禍等の何らかの影響で再来患者の診察頻度が下がっている。等の原因が考えられます。それらの結果については次回患者調査の結果を待ちたいと思います。

以前、平成29年度患者調査をもとに日本の歯科矯正の市場規模を算定し、市場が増加傾向にあることを示しましたが、今回の結果により歯科矯正市場が想定以上の成長を続けていることを裏付けられたと言えるでしょう。

​​年間推定3000億円。日本の歯科矯正市場規模に関する調査(DRIPS調べ)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000057727.html

ここ数年で、リーズナブルに始めることができるマウスピース矯正が国内で広まり始めたことに加え、コロナ禍で口元が隠れるため今まで矯正中の見た目を気にしていた層が歯科矯正を始めたことが初診の増加に寄与したことが考えられます。

性別ごとに見る初診患者数では、男性は1.7倍へ増加

平成29年度から令和2年にかけて、男女ともに増加していますが、特に女性の歯科矯正の伸び率が顕著であることが分かります。

男性の初診患者が1日あたり300名から500名と1.7倍に増加しました。近年のメンズコスメ市場の拡大にみられるよう、男性の歯科矯正も同じ流れがみられるようです。
hanaravi(ハナラビ)でも利用者の半数は男性となっています。

初診患者数は女性は4.8倍と顕著に増加し、身体への本質的な継続投資が求められる傾向に

女性の初診患者は1日あたり500人から2400人へ4.8倍という顕著な増加を見せました。

要因としては、外出機会の減少によりファッション、メイクといった支出が減少し、スキンケアやダイエットといった自己への本質的な支出が増加したことに関連して、自分の身体そのものへの投資という観点で歯科矯正が選ばれていることがうかがい知れます。

2022年3月、20代〜30代女性を対象に弊社が実施した「新学期における美容意識調査」(※) でも、歯科矯正未経験者に対して「歯科矯正に興味がある?」という質問を行ったところ、約半数が「興味がある」と回答しました。

(※)【新生活に向けた美容意識調査】脱毛、歯科矯正など継続型美容への関心が上位に!ミレニアル世代の最新美容事情​​https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000057727.html

 

図2.歯科矯正の年代別患者数推移(初診+再来)
図2.歯科矯正の年代別患者数推移(初診+再来)

出典:厚生労働省「平成29年・令和2年患者調査歯科診療所の推計患者数,年齢階級 × 性・歯科分類別よりDRIPS作成

増加数では10代前半が最大、増加率では30代前半が2.4倍と最大

総患者数の増加数は10~14歳が最大の増加、増加率では30~34歳が2.4倍と最大の増加率でした。10代~40代の全ての年齢層にて矯正の需要が増加しています。

従来「歯科矯正は子供のうちに行うもの」というイメージがありましたが、20代30代40代と大人での矯正も増えています。

背景としては歯科矯正が高額であるため諦めていた方や目立つ見た目が気になって始められなかった方が、大人になってから透明なマウスピースでの矯正や、コロナ禍のマスク生活の中での歯科矯正を行うというケースが増えていることが考えられます。

今後人生100年時代を見据えて予防的観点から、20~40代の大人の矯正もさらなる増加を見せる

患者様へのヒアリングを通して、20代の方は、見た目を気にしての矯正が多く、40代の方では将来を見据えてオーラルケアの観点から矯正を始められる方が多い印象です。これらの観点は今後さらに進むことが予想されます。

口腔環境は全身の健康に影響するため、長期的に見ると医療費削減の効果もあります。そのため歯科診療は今後治療より予防へシフトが強まっています。先日、与党より「国民皆歯科健診」の検討が発表されたことも、その一端を伺いしれます。予防への大きな社会の動きに伴ない、消費者の視点でも予防観点での矯正を検討されている方が増加することが考えられます。

人生100年時代をより豊かなものにするため、今後より若い世代から口腔環境に目を向けられるようサービスの提供と情報の発信を続けていきます。

テレビ東京「WBS」(ワールドビジネスサテライト)にて、弊社マウスピース制作拠点を取材いただきました。

テレビ東京系列 経済報道番組「ワールドビジネスサテライト」にて、弊社マウスピース制作拠点を取材いただきました。

放送のアーカイブは、テレビ東京ニュース配信メディア「テレ東BIZ」にてご覧いただけます。

フジテレビ「Live News a」にてhanaraviをご紹介頂きました。

フジテレビ系報道番組「Live news a」(https://www.fujitv.co.jp/livenews_alpha/)内の「ネタプレ経済部」コーナーにて、ヤマト運輸クロスゲート内の弊社マウスピース制作拠点を取材いただきました。

弊社代表の各務も、コメントにて出演させて頂いております。

放映の様子はフジテレビニュースライブ配信メディア「FNNオンライン」でもご覧いただけます。

「ヤマト運輸が3Dプリンター活用で新サービス 歯科マウスピースを製造・配送」 https://www.fnn.jp/articles/-/362216

 

 

 

クロネコヤマトさまと、マウスピース量産の取り組みについてのリリースを行いました。

ヤマト運輸とマウスピース歯科矯正hanaravi(ハナラビ)が連携して3Dプリンターを活用した製造、配送サービスを5月18日から開始
― 治療進捗に対応しスピーディーにお届け ―

マウスピース歯科矯正サービス「hanaravi(ハナラビ)」を提供する株式会社DRIPS(本社:東京都千代田区、代表取締役:各務康貴、以下「DRIPS」)とヤマト運輸株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:長尾裕、以下「ヤマト運輸」)は、ヤマトグループの国内ネットワーク上に設置した3Dプリンターを活用した歯科矯正用マウスピースの製造、配送サービスを5月18日(水)から開始します。

年間推定3000億円。日本の歯科矯正市場規模に関する調査

オーラルケア全体の市場規模と歯科矯正の市場規模

株式会社DRIPS(本社:東京都渋谷区、代表取締役:各務)は、日本の歯科矯正市場規模や成長性に関するリサーチを発表しました。

調査結果発表の経緯

過去、オーラルケアの市場規模は4344億円程度※1であるとされている推計はある。それに対し歯科矯正に関する市場規模に関するデータはなかった。

今回、歯科矯正に関しての市場規模や成長性に関するデータを発表することで、より多くの方に魅力ある市場として関心を持って頂くことで市場が拡大し、その結果として患者様の利益に繋がればと思い、ベンチマークとなる参考データを発表いたします。

※1富士経済「オーラルケア関連市場マーケティング総覧 2019」

年間の推定市場規模は3000億円

歯科矯正の市場規模の算出
歯科矯正の市場規模の算出

 

厚生労働省の患者調査※2によると、歯科矯正における1日の初診の患者は800名。年間に換算すると初診の患者数は約292,000名にのぼります。

歯科矯正は治療方法や期間、施術を受けるクリニックによって価格が変わりますが、約100万円が一般的な価格とされています※3。

よって、年間の患者数と価格で算出した市場規模は約3000億円と想定されます。

こちらの市場規模に関して、厚労省の患者調査に沿った結果ではあるものの、1日800名を47都道府県で割った場合に1都道府県の1日あたりの新規患者は約17名となります。その結果から、こちらの推計は過少に見積もられている可能性があるため、あくまでも参考値としていただけるのが良いかと思われます。

オーラルケアの市場規模と比べて

オーラルケア全体の市場規模と歯科矯正の市場規模
オーラルケア全体の市場規模と歯科矯正の市場規模

 

オーラルケア関連の市場も伸びていることが予想されますが、歯科矯正は単体でオーラルケア関連の市場規模に迫る勢いともいえます。

 

歯みがきと洗口剤の市場規模と歯科矯正の市場規模の比較
歯みがきと洗口剤の市場規模と歯科矯正の市場規模の比較

また、歯磨きの約3倍、洗口剤の約10倍の市場規模となっており、いかに市場規模として大きいかが再確認できます。

※2厚生労働省患者調査平成29年
※3歯科矯正の価格(DRIPS調べ https://www.hanaravi.jp/blog/kyousei-kikan/

今後の市場成長について

世界の歯科矯正市場の成長はは2030年までに、平均成長率(CAGR)10.8%で推移するとされています※4。

日本の歯科矯正市場の成長率については、市場規模と同じくも明確な情報は発表されていません。しかしながら、上記推計に用いた、日本の1日の矯正の初診患者800名/日というデータは、直近我々が感じている市況感とくらべるといささか少ない数字といえます。

日本においては、元々オーラルケアに関する関心が低く、市場の拡大については、日本においては、元々オーラルケアに関する関心が低く、すでにオーラルケアや歯科矯正が一般的な海外に比べポテンシャルがあるといえます。近年のライフスタイルの欧米化かや、さらにInstagram、TiktokといったSNSで海外との垣根が低くなることで、歯に対する興味が向上しています。ました。市場の拡大については、すでに歯科矯正が一般的な海外に比べポテンシャルがあるといえます。

予防の領域への拡大

厚生労働省の患者調査のデータによると、虫歯の減少により歯科医院の推計患者数は2017年から減少し続けており、日本の歯科医院の経営戦略として、治療ニーズの変化に合わせた提供サービスの見直しが求められています。

そこで歯科業界で力を入れ始めているのが、予防医療と自費診療です。2020年から歯周病重症化予防治療も新たに保険適用となるなど、予防歯科の普及に向けた取り組みが歯科業界全体で進められています。また、審美歯科、矯正等の自費診療においては医業収益に占める割合は保険診療より自費診療(その他の診療収益)のほうが寄与率は高くなっています。

日本においても、今後人生100年時代を迎えるにあたり「人生の健康寿命を伸ばす」といった観点で、予防医療・未病としての歯科診療ニーズも高まっていくと考えられます。

※4:2022年03月にREPORTOCEANが発行した新しいレポートによる