出っ歯の種類は2種類!多くの人が悩む不正咬合の治し方とは?

大分大学医学部医学科卒業。医師として救急医療や在宅医療に従事し、マウスピース歯科矯正hanaravi(ハナラビ)を提供する株式会社DRIPSを創業。医療現場で予防の重要性や予防に取り組んでもらうことの難しさを痛感。美容という切り口で本質的な予防につなげる入口として、口腔という臓器に興味を持つ。口腔環境が多くの臓器に影響を及ぼし、多くの病気に繋がってしまうというポイントから予防について新聞・テレビ・WEBメディア等で情報を発信している。
 

日本人に比較的多い、前歯が出ていることで呼ばれる「出っ歯」。上の歯が出ていることで、口元の印象は大きく変わるのでコンプレックスに感じている人も少なくありません。日本人にとっては珍しくない不正咬合で、上顎が大きく下顎が小さいため、横顔が幼く見えやすく、バードフェイス(鳥貌)と言われることもあります。

そんな出っ歯には実は種類が2種類あるのをご存知ですか?今回は出っ歯の種類と治療の仕方についてご紹介します。

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2種類の出っ歯とは?

日本人の12.9%が出っ歯であると言われており、不正咬合(悪い歯並びのこと)の中で2番目に多い割合を占めています。10人に1人以上の割合で、出っ歯の人がいるということになりますが、「出っ歯」の種類は、大きくわけて2種類あります。ここではそれぞれについて説明していきます。

1.骨格性上顎前突

骨格性上顎前突は日本人に最も多くみられる症例です。上顎の骨が過剰に成長をしていたり、下顎の成長が抑制されている場合になりやすいです。これらの骨格上の問題で、上顎が前方へ突出しているように見えてしまいます。

たとえ歯並びが良くても、全体として上顎が前にでてしまっているケースです。骨格性の中でも前歯自体も傾いてしまっている場合も多く、次に挙げる歯槽性との併用型もいます。

2.歯槽性上顎前突

このタイプは骨格の不正ではなく、前歯の傾斜によって前歯が突出してしまうタイプです。下の歯列との間に隙間ができやすいので、口腔内が乾燥しやすくなっています。その隙間を舌で塞ごうとすることで、前歯の突出を助長してしまうことがあります。

唾液には本来、口腔内の汚れを洗い流して清潔に保つ作用があります。そのため、口腔内が乾燥してしまうと虫歯や歯周病の原因になることもあるので要注意です。また、乾燥により口腔内で雑菌が繁殖することで口臭の原因になってしまうこともあります。

さらに、前歯が出ていることにより、不慮の事故などで上顎の前歯をぶつけるケースも多く、外傷で歯を失ってしまうことも珍しくありません。骨格性の場合の矯正と比べると比較的治療は簡単にできることが多いです。

出っ歯の原因は?

では、何故前章のような出っ歯(上顎前突症)になってしまうのでしょうか?原因について解説します。

遺伝

顎の大きさや骨などは、遺伝の影響を受けやすいです。遺伝は習慣や癖などとは違い、本人の努力ではどうすることもできません。

また、上下の骨のバランスが悪いことで、出っ歯になってしまうケースがあります。上顎の骨に異常はなくても下顎の骨の成長が不足してしまっている場合は、出っ歯となってしまうため、上下顎のバランスも重要になってきます。

乳幼児期に長期間「指しゃぶり」が癖になってしまっていたりすると出っ歯になってしまう可能性があります。歯は指で動かそうとしても簡単に動くものではありませんが、同じ力を長期間加え続けると位置がずれやすくなってしまうので、指しゃぶりの癖は早めに直してあげることが良いです。

また、舌を前に突き出す舌突出癖があることでも前歯を押し出してしまうので、出っ歯になってしまいます。

爪を噛む癖も、爪を噛む時に口を前に突き出して前歯に力を入れながら噛むため、上下の顎のバランスに悪影響を及ぼしてしまいます。また、前歯を前に押し出して出っ歯にしてしまったり、すきっ歯になってしまうリスクがあります。

口呼吸

舌の正常な位置は、上顎の歯列内に収まっている状態です。しかし、口呼吸が癖になってしまうと、舌が下がってしまいバランスが崩れてしまいます。すると、唇の筋力が弱ってしまい舌の筋力に負けてしまいます。そのため、舌の筋肉に歯が押し出されて出っ歯になってしまいます。

また、常に口を開けていることで下顎が成長し、出っ歯だけでなく「乱ぐい歯」(ガタガタの歯並びや八重歯のこと)「開咬」(上下の前歯に隙間ができて閉じないこと)などの不正咬合の原因にもなってしまい顔つきにも影響が出てしまいます。

口呼吸が癖になってしまっている自覚がある場合は、寝ている時に使用する「鼻呼吸促進テープ」というテープを使用して習慣の改善を試みることをおすすめします。合わせて口輪筋をトレーニングするとなお良いでしょう。

最適な治療法は?

出っ歯を治療する場合、どのような治療法があるのでしょうか?症例ごとにそれぞれ解説します。

骨格性上顎前突の場合

まだ骨格の成長が見込める時期(個人差はあるが小学校中学年頃まで)であれば、顎の成長のコントロールや奥歯の位置の調整でヘッドギアなどが用いられることがあります。

骨格の成長が見込めない時期であれば、抜歯が必要になる場合もあり、状態によっては顎の骨を切るなどの外科的な処置が必要になることもあります。

基本的にはワイヤーとブラケットを用いたワイヤー矯正で治療することが多いです。

歯槽性上顎前突の場合

ワイヤー矯正

前歯が傾いて出っ歯になってしまっている場合は、ワイヤー矯正を行うのが一般的です。歯の表面や裏側にブラケットと呼ばれる3〜5mmの装置を接着し、そこにワイヤーを通して歯に力をかけることで、歯を移動させたり傾きを調整する方法です。

ブラケットには銀色の金属製のもの以外に、金属製よりは高価なものの目立たない白色や透明のセラミック製やプラスチック製など審美性の高いものもあります。ワイヤーも白色のものを選ぶことができますので、見た目を気にする方でも手を出しやすくなっています。

マウスピース矯正

症例の程度によってはマウスピースによる矯正が安価なうえ、有効です。部分矯正のみで済む場合は、様々なマウスピース矯正システムから自分に合ったものを選ぶことができますが、全体矯正が必要な場合はインビザラインというマウスピース矯正を用いることが適しているといえます。

インビザラインの場合は他のマウスピース矯正システムと違い、奥歯まで動かすことができるので中度以上の症例に対応できます。方法としては、奥歯を後ろに移動させることで全体的に隙間を作り、その隙間を利用して、前歯を後ろに移動させます。

ただし、後ろにずらすことでできる隙間には限界がある為、症例によっては抜歯を行う場合もありますので医師に相談しましょう。

ワイヤー矯正とは違い、マウスピース型矯正は透明の歯と歯茎を覆うマウスピースを使用するので、人目を気にすることなく矯正治療を行うことができます。また、自分で付け外しができるため、食事や歯磨きの時は外して普段通りに行うことができるため、日常生活での負担がワイヤー矯正より少なく済みます。

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